2026年6月21日(日)、本学において公開講演会「森も暮らしも支える木の根っこ」を開催しました。本講演会は、本学で開催された「日本根研究学会 第63回根研究集会」にあわせて実施したもので、全国各地からの大学院生や一般市民の方々をはじめ、「NPO法人丹波漆」の理事で漆掻き職人の山内耕祐さん、他大学の研究者など多くの皆さまにご参加いただきました。
また、前日の6月20日(土)には、根研究集会のワークショップとして、本学大学院1年の田中優斗さんが、3Dプリンターで作製した樹木根の3Dモデルを用いたストラップ制作ワークショップの説明を担当しました。参加者は樹木の根の立体構造を観察しながら思い思いに加工を行い、会場は終始和やかな雰囲気に包まれました。参加者同士で会話を楽しむ場面が見られる一方、作業に集中して取り組む姿も印象的で、世代を問わず多くの方が楽しむ様子が見られました。
公開講演会では、本学情報学部の池野英利教授が「森の根っこをモデル化してそのはたらきを診る」と題して講演を行いました。池野教授は、写真撮影や3Dモデリング技術を活用して地下に広がる樹木根の構造を再現し、根の太さや広がりを定量的に評価する研究について紹介しました。これらの技術は、土砂災害リスクの評価や森林の健全性把握などへの応用が期待されています。
続いて行われたパネルディスカッション「森も暮らしも支える木の根っこ」では、研究者や実務者に加え、田中さんも登壇しました。田中さんは、カメラ画像から樹木根の三次元モデルを作成し、従来は多大な時間と労力を要していた根の計測を効率化する研究について紹介しました。また、地中レーダーを用いた非破壊調査や、森林防災、炭素固定、生態系サービスとの関わりなどについて活発な議論が交わされました。
本講演会を通じて、普段は目にすることのない樹木根の重要な役割や、その研究の最前線について理解を深める機会となりました。


