2026年4月8日(水)より、2026年度前期の授業が開始されました。
初日の1限には、講義科目「地域協働論」(基盤教育院 谷岡慎一教授)が行われました。本科目は、地域の多様な主体が連携・協力して公共的な課題を解決する「地域協働」について、理論と実践の両面から体系的に学ぶ全15回のプログラムです。
第1回講義では、「地域協働を見る視点(地域協働の定義)」をテーマに、地域協働の基本概念と理論的背景が解説されました。はじめに、協働(coproduction:コプロダクション)の本質について、V.オストロムの考え方を手がかりに整理し、「公共サービスの受給者がサービスの生産者となる」という視点から、市民の能動的な関わりがなければ防犯や防火といった公共サービスの効果も大きく低下することが示されました。
また、日本における協働の概念を荒木昭次郎の研究に基づいて紹介。「地域住民と自治体職員とが、心を合わせ、力を合わせ、助け合って公共的なサービスを生産する」という考え方が、1990年代以降に全国の自治体へ広まっていったことが説明されました。
地域を構成する主体として、自治会・地域運営組織・地方自治体・NPO・企業・大学など多様な組織が取り上げられました。福知山市における325の自治会や6つの地域運営組織なども具体例として示され、学生にとって身近な地域課題と結びついた内容となりました。
講義の最後には、地域協働の定義を「一定の地理的範囲内(実質的には市町村内)において、行政や地域における多様な主体が、力を合わせて、公共的性質を持つ財・サービスを生産・供給する活動体系」と整理され、今後の講義では自治会や地域運営組織の実態、中央政府・市町村の協働政策、観光まちづくり・移住定住・多文化共生など、幅広いテーマが扱われる予定です。


