演習科目「地域経営演習Ⅱ-A」で大原神社とあぶら屋を訪問しました

2025.06.11

2025年6月5日(木)、地域経営学部の演習科目「地域経営演習Ⅱ-A」(担当:亀井省吾教授・張明軍准教授)の一環で、福知山市三和町の大原神社(うぶやの里)と「旅籠あぶらや」を訪問し、「地域資源活用の実態と展望」をテーマにフィールドワークを実施しました。地域に根ざした文化資源や空間資源をいかに観光的に活用し、地域活性化につなげているかについて理解を深めることが目的です。

大原神社は、古くから安産・子授けの神として信仰されてきた歴史ある神社で、「うぶやの里」の名の通り、出産・産育に関する民俗文化が色濃く残る地域資源です。当日は、林宮司より神社の由緒や歴史的背景の説明を受け、境内の重要文化財や建築物を見学しました。また、本殿に併設された近代日本の出産資料館では、神社が地域文化の記憶と伝承の場であることを実感しました。さらに、京都府指定有形民俗文化財「産屋」の紹介を通じて、かつての出産風習や家族・地域との関わり方など、日本の産育文化の多様性とその価値について学ぶことができました。

続いて訪問した「旅籠あぶらや」は、築100年超の古民家をリノベーションした民宿で、空間資源の観光活用事例として注目されています。館内見学の後、オーナーの林さんより開業の経緯や、庭園整備、客室設計の工夫、開業に向けた準備など、地域資源を再活用し観光的価値を創出するためのさまざまな取り組みについて話を伺いました。 外国人観光客の受け入れ実績も多く、具体的なノウハウや異文化交流の具体例も紹介されました。特に印象的だったのは、訪日客の増加が地元住民に地域への誇りや愛着を再認識させているという点で、観光の波及効果を実感する機会となりました。

今回の訪問を通じて、大原神社と産屋の文化的伝統と「旅籠あぶらや」の空間活用が、地域ツーリズムの中枢機能として重要な役割を果たしていることを認識しました。学生たちは、今後の地域観光振興を考えるうえで、地域資源をいかに有機的に組み合わせ、訪問者との接点に変えていくかという視点が極めて重要であることを実感しました。

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