2026.10.01

地域協働演習 活動紹介F 
空家から、地域の抱える課題を考える

地域協働型教育
#地域資源 #移住・定住 #空家 #行政

地域協働演習「空家と住環境」

星雅丈准教授が担当するFチームの取組テーマは「空家と住環境」です。

街中を歩いていると、使われていない住宅や、手入れが難しくなっている建物を見かけることがあります。空家は、単に建物が使われていないというだけの問題ではありません。地域の人口減少、高齢化、相続、移住、住まい方や家族のあり方の変化、防災、防犯、景観、地域コミュニティの脆弱化など、さまざまな課題とつながっています。

この活動では、学生たちが空家問題を手がかりに、地域の住環境や暮らしの課題について考えます。

まちの中にある空家をどう見るか

学生たちは、【活動地域・フィールドワーク先:例:市内住宅地、中山間地域、中心市街地など】を訪れ、地域の住環境や空家の状況について知ります。空家は、外から見るだけでは分からないことも多くあります。なぜ空家になったのか。所有者はどのような事情を抱えているのか。地域の人はどう感じているのか。活用の可能性はあるのか。それとも安全面や管理面で課題があるのか。学生たちは、現地の様子を観察し、地域の方や関係者の話を聞きながら、空家を地域課題として捉えていきます。
「ここに人が住んでいた頃、地域はどのような様子だったのか」
「空家が増えることで、地域の暮らしにどのような影響があるのか」
「空家を地域資源として活用することはできるのか」
「住み続けられる地域にするためには、どのような環境が必要なのか」
空家を見ることは、地域の過去と現在、そしてこれからの暮らしを考えることにつながります。

住環境を地域の視点で考える

この活動では、空家そのものだけでなく、周辺の住環境にも目を向けます。交通の利便性、買い物や医療へのアクセス、災害時の安全性、近隣とのつながり、子育てや高齢者の暮らしやすさ、景観や地域資源など、住環境を考える要素は多岐にわたります。学生たちは、現地で見たことや公表されているデータを整理しながら、地域で暮らし続けるために何が必要なのかを考えていきます。情報学部の学生にとっては、空家や住環境に関する情報を整理し、地図やデータとして可視化する技術を学びます。地域経営学部の学生にとっては、地域の暮らしやまちづくり、移住・定住、地域資源の活用を考える入口になります。

学生たちが向き合う問い

この活動では、学生たちは次のような問いに向き合います。
「地域における空家の実態はどのようになっているか」
「どのような理由や要因で空家が生まれるのか」
「空家は地域にどのような影響を与えているのか」「住み続けやすい地域には、どのような条件が必要なのか」
「空家を地域資源として活用する可能性はあるのか」
「空家問題を考えるために、どのような情報を集めればよいか」
空家というテーマには、すぐに一つの正解が出るわけではありません。学生たちは、現場で得た気づきをもとに、地域の抱える課題について考えていきます。

学びのポイント

この活動で学生が学ぶのは、空家の数や分布だけではありません。以下の実践的な力をつけることを想定しています。

  • 地域を観察する力。
  • 建物やまち並みから地域の特徴を読み取る力。
  • 住環境を多面的に捉える力。
  • 空家を課題としてだけでなく、可能性として考える力。

空家は、行政機関にとって非常に重い地域の課題です。それと同時に、新しい活動や交流を生み出す資源としての可能性も秘めています。学生たちはその両面を見ながら、地域の課題に向き合い、地域の未来を考えます。

学生の声

「空家は建物の問題だけでなく、立地や地域インフラなどの住環境と関係している可能性を感じました。」
「現地を歩くことで、地図や資料だけでは見えない空家の課題を実感しました。」
「空家をどう活用できるかを考えるのは難しいですが、シェアハウスなど地域の新たな可能性にもつながると思います。」

教員の声

「空家を入口に、地域の住環境を総合的に考えることを大切にしています。」
「学生には、建物を見るだけでなく、その地域の特徴や変化にも考えを向ける習慣をつけてほしいです。そして、自分の実家のある地域はどうか?などの問題意識につながればと思います。」

星 雅丈 准教授

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